就労継続支援B型事業者は全国で12,099事業所あり、約25万人の方が利用しています(平成30年9月時点、厚生労働省資料)。
一般企業での雇用契約を結んだ就労をすることが困難な方が、自分のペースで働いています。
就労継続支援B型事業所を利用できるのはどのような方なのでしょうか。
利用対象者はどのように規定されている?
就労継続支援事業は、障害がある方や対象の難病を持つ方に向けた事業です。
障害とは、身体障害や知的障害、精神障害(発達障害含む)の方、難病とは障害者総合支援法の対象疾病として指定されている361疾病の方(令和元年7月見直し時点)が含まれます。
ただし、これらの全ての方がこのサービスを利用できるわけではなく、利用対象者が規定されています。
就労継続支援事業は障害者総合支援法によって提供されている障害者福祉サービスであり、利用対象者は、厚生労働省による障害者総合支援法の施行規則等で規定されています。
施行規則第6条の10第2項には以下の通り記載されています。
「通常の事業所に雇用されることが困難であり、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援を行う。」
規則では考え方の記載にとどまっていますが、利用条件については別途詳しく規定されています。
利用対象者となる条件
就労継続支援B型サービスを利用対象となるのは、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害や難病のある方で以下のいずれかの条件に該当する場合です。
- 就労経験がある者であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった者
- 50歳に達している者又は障害基礎年金1級受給者
- 1及び2に該当しない者で、就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている者
条件別に具体的な利用者のイメージを以下の紹介します。
就労経験の条件
「就労経験がある者であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった者」
具体的な利用者のイメージとしては、以前一般企業で就労していた経験があるが、現在では年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった方等が該当します。
年齢制限の条件
「50歳に達している者」
具体的な利用者のイメージとしては、施設を退所するが、50歳に達しており就労は困難な方等が該当します。
障害者手帳の有無
「障害基礎年金1級受給者」
具体的な利用者のイメージとしては、障害基礎年金1級受給者であり就労は困難な方等が該当します。
アセスメント
「就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている者」
就労移行支援事業を利用したが、必要な体力や職業能力の不足等により、就労に結びつかなかった場合などに、就労移行支援事業所によるアセスメントを実施し、就労継続支援B型の利用が適当と判断された方。
まとめ
このように、就業継続支援B型事業所は、利用するための条件が決められています。
利用したいと考えている方は、まずは、自治体の相談支援事業所や病院の主治医などに相談し、就労継続支援事業を利用できるか確認してみましょう。