障害者福祉事業所の立地を検討する際に必要な視点はいくつかあります。
例えば、利用者さんが通いやすい場所であることや、事業所の周辺に施設を利用してほしい方が多く住んでいる場所であることはとても重要な視点です。
それと同様に、競合する事業所の存在の有無も確認しておく必要があるでしょう。
いくら利用者さんのアクセスが多く見込まれる立地であっても、すでに多くの競合事業所がひしめき合っている地区であれば、あなたの施設の利用者さんの数は伸び悩むかもしれません。
開業を考えている地域にどれくらい競合が存在しているのかは、事前に把握しておきたい情報です。
今回は、公開されている情報で、競合事業所の分布を調べる方法を紹介します。
情報が掲載されているサイトとは
競合事業所の情報は、厚生労働省所管の独立行政法人福祉医療機構が運営しているWAMNETというサイトで調べることができます。
WAM NET(ワムネット)は、福祉・保健・医療に関する制度・施策やその取り組み状況などに関する情報をわかりやすく提供することにより、福祉と医療を支援する総合情報提供サイトです。
上の説明のとおり福祉や医療に係る様々な情報が掲載されています。
その中で、福祉サービスを利用したい方向けの情報として、制度の説明や行政情報、障害福祉サービス事業者情報などがまとめられています。
障害福祉サービス等の情報を検索することもでき、検索できる情報は、障害者福祉施設のサービス種類や実施するサービス、住所、電話番号、サービス時間帯などで、とても詳しく掲載されています。
情報を検索する方法
いくつかの検索方法がありますが、競合事業所の分布を把握する目的であれば、地図から探す方法が適切です。
地図から検索するには、まずWAMNETの「障害福祉サービス等情報検索」というページに移動します。
WAMNETのトップページ上部の「障害者福祉」というメニューから「障害福祉サービス等情報検索」を選択します。
すると、日本地図のイラストが表示されます。
イラストの中から、あなたが知りたい都道府県名を選択します。すると市区町村名の選択を求められるので、選択します。
市区町村を選択すると、ページが移動したくさんの番号が表示された地図と、事業所名などが書かれた一覧表が掲載されています。
初期状態では、選択した市区町村にある全て障害者福祉施設がリスト化され、地図上に表示されているため、選択した場所によってはかなりの数になります。
福祉サービスを指定して表示することもできます。
その場合は、ページ中ほどの「サービスを選択」をクリックします。
すると、サービスを選択するウインドウが表示されますので、表示したサービスにチェックを入れます。チェックを入れたら、もう一度「サービスを選択」をクリックすると元の地図とリストの表示に戻ります。
「就労継続支援B型」のみを選択してみました。
就労継続支援B型の事業所のみが表示されているため、先ほどより情報が少なくなっています。
この地図を確認すると、競合する事業所がすでに存在しているところや、空白地帯を確認することが可能になります。
まとめ
いかがでしょうか。
政府が公開している情報を利用することで、競合する事業者の有無を無料で簡単に確認することができました。
今回紹介した以外にも、様々な障害者福祉に関連する情報が公開されています。
これらの情報を活用する方法を今後も紹介していきます。